対人恐怖症の治療方法としては、心理療法の一つである認知療法で
治療するというのが、現在の日本での主流のようです。

症状がひどい場合には、薬物療法を併用することもあります。

薬の服用で対人恐怖症の症状を抑えつつ、
対人恐怖症の原因となるようなことを取り除いていくことで、
症状の改善を目指します。

認知療法は、医師と患者がマンツーマンで、
患者の「認知の歪み」を取り除いていきます。

認知の歪みとは、ちょっとした失敗でも過剰なほど自分を責めてしまったり、
落ち込んでしまってなかなか立ち直れないといったような考え方の癖のことです。

対人恐怖症の人は、極端なマイナス思考であることが多く、
自己評価が低いというのが特徴です。

過去の出来事から認知の歪みが生じ、
そのために自己評価が非常に低くなってしまい、自分が人に不快感や
嫌悪感を与えるのではないかと不安を感じて、人と接することに恐怖を
覚えるというのが、一般的な対人恐怖症の症状でしょう。

認知療法は、不安や恐怖を感じる状況を思い出してみて、
現れる身体症状や心の動きを詳細に書きとめます。

そして、その上で、考え方の修正を行っていくのです。
もちろん、短期間で劇的に治るというものではありません。

また、徐々に不安や恐怖を感じる状況に自分を慣らしていく必要もあります。

例えば、手を洗いたくてたまらないのであれば、手を洗うのをなるべく我慢して、
その時間を少しずつ長くしていくといったことを行っていきます。

 

もしかしたら対人恐怖症かもしれないと思ったら
まずは専門の診療内科やセラピストに相談してください。